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N.S.Pというのは、New Sadistic Pink(ニュー・サディスティック・ピンク)というグループ名の略称です。
サディスティック・ピンクというのが、いったい、どんな色なのか、当時も今も、ぼくは知りません。まして、おニューとなると。(笑)
もっとも、ショッキング・ブルーがあるのだから、ピンクが、サディスティックでも、マゾヒスティックであっても構わないと思います。(笑)
もっとも、N.S.P…そんな、どきっとさせるようなグループ名の割には、素朴で地味でした。
N.S.Pは、岩手県一関工業高等専門学校の同級生が結成したバンドで、ポプコン東北大会ではグランプリ、本選でも小坂明子の「あなた」に敗れたものの、「あせ」で優秀賞を獲得しました。
リードボーカルの天野滋さんの、なんとなく、泣きべそをかきながら歌っているような、また音程が微妙に不安げに、外れそうで外れない独特の節まわしは印象的で、「夕暮れ時はさびしそう」、「雨は似合わない」、「弥生つめたい風」、「八十八夜」などは、まさしく、N.S.PのLPベストアルバム名のように、「青春のかけら達」そのものでした。
昨日までそうだったように
明日もこのままでいたかった
楽しかったわだなんて
それが最後の言葉かい
恋愛は突然に始まり、そして突然に終わる。
歌は世につれ、世は歌につれて、いかに移ろうとも、恋愛における、この定理は永遠の普遍の法則ですね。
終わらせるようとする一方と、終わりが来ると予期していなかった他方との温度差というものは、まさしく、雪に埋もれる裸木と、地中深い土の中にある根っこの温かさくらいの差があります。
楽しかったわ…、貴方に出会えたこと、後悔しない…、そんな風に言える余裕が、別れていく方にはあるのですが…。
別れを告げられる方は…。
うぅ〜、思い出しただけでも、寒気がしてきた。(笑)
人の言葉は悪いいたずら
愛は心に書いた落書さ
好きです、愛しています、貴方と死ぬまで一緒…そんな言葉たちを心の中で反すうしながら、その言葉の重さと軽さ。
いつまでも心にへばりついて
僕の心を悲しくさせる
それこそ、もう、忘れてしまわなければいけない、と理性では思いながらも、耳に残る言葉たち。
私の耳は貝の殻、海の響きを懐かしむ…
フランスの詩人ジャン・コクトー(訳詞:堀口大學)のように、すべての記憶を、懐かしさに変えていければいいのだけれど…。
しかし、忘却というものは、人がどんなに努力をしたところで、いずれにしろ、時間という力を借りなければならないものと、気がつくまでの時間の長さ…。
そして、それまでのあいだは、いつ浮かび上がってくるかわからない、心に奥深く沈めたはずの悲しみを、五つのひらがなの呪文で、しっかりと封じ込めるしかない…。
「さよなら」、ではなく、「さようなら」…と。
さようなら さようなら さようなら さようなら
下積みが長く、N.S.Pコンサートで前座を務めていたこともあるオフコース小田和正さんの「さよなら」とあわせて聴いてください。
そうすれば、もう別れへのテイクオフ準備完了!っす。(笑)
…えっ?、そんな準備したくはないって?(^。^/)うふぅ
(初稿2000.10 未改訂) |