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「青春U」―松山千春

   この胸の中 かけぬけて行く
   思い出たちが 優しすぎます
   背中を向けた 貴方をつつむ
   淡い日ざしが まぶしすぎます

「思い出」ってなんだろうと、改めて考えるために、まず「思い出」を広辞苑(第五版)で調べてみました。

@前にあった事柄で深く心に残っていることが思い出されること。また、その事柄。また、そのきっかけとなるもの。
A後々まで思い出しても楽しくなること。また、そのさま。

さすがは、広辞苑です。
いつも分かったような分からんような解説です。(笑)
でも、特にAについては意外に感じました。

この定義によると、思い出とは、後々まで思い出しても楽しくなること、ということですから、つまりは思い出は、楽しい思い出のことを指すのでしょうか。

どちらかというと、いままでは、過去に経験したことの記憶に、喜怒哀楽の感情が加わったものが、思い出になるのだという認識がありました。

だから、思い出というものには、もちろん楽しい思い出もあれば、悲しい思い出もあり、辛い思い出もあるはずと思っていました。

考えてみれば、思い出たちが優しすぎるということは、その思い出たちが、楽しい、嬉しい、幸せな思い出たちだけだった、ということになるのでしょうか。

ところで、ある調査によれば、人に思い出を列挙させてみると、楽しい思い出が5割〜6割くらい、悲しく辛い思い出が2割〜3割くらいとなり、残りがどちらでもない思い出となるそうです。

この比率についても、多少、意外かもしれません。

そして、その思い出たちが、最近のものが多いほど、悲しく辛い思い出の比率が高いのですが、その逆に、その思い出たちが昔のときのものが多いほど、楽しい思い出の比率が高まってくるというのです。

よく考えてみると、思い出が、過去に経験したことの記憶ならば、その記憶というのは、時間の経過に伴って、必ず、忘れていく、薄れていくものです。

楽しい、嬉しい、幸せな思い出は、思い出すことが苦痛ではない分、いや快楽ともいえる分、なんども思い出しては、記憶の強化を図ります。

一方、悲しい思い出は、思い出すことが辛い分だけ、できれば思い出さないようにするはずです。

そうすることにより、時間の経過により、楽しい思い出たちの記憶は強化保存されて、悲しい思い出たちの記憶は減退消失されて、結果的に、楽しい思い出たちが残っていくものです。

だから、思い出とは、楽しい思い出であるというのも、あながち楽天家の戯言(たわごと)と、一概にはいえないのかもしれません。

でも、残念ながら、ひとは悲しみにとらわれると、ネガティブになり、暗く否定的な考え方、消極的な行動しかとれなくなることが多いと言われています。

そして、悲しい思い出たちの記憶を強めて、再生産していき、これがいわゆるマイナス思考へとつながっていきます。

   涙がほほを ひとすじつたう
   これほど貴方を 愛したのですね
   幾たび季節を 見送ろうとも
   忘れたくない思い出がある

しかし、よく考えてみてください。
悲しい思い出となるできごとがあったとしても、そのすべてが、悲しいできごとだったのでしょうか。

たとえば、ある人と別れたとします。
そして、もう会えないということになります。

それは、悲しく辛いできごとに違いないでしょう。
かならず悲しい思い出になるでしょう。

そして、それはそれでいいのです。
悲しみは悲しみと受け入れてください。

意地を張って無理することはありません。

でも、その人と別れたということを、改めて見つめ直してみてください。
別れたのは、その人と、出会えたからなのです。
出会えたからこそ、別れがあったのです。

そして、その人と過ごした時間があったのです。
そんな中でのできごとのひとつひとつまでもが、悲しく辛いできごとばかりでは、なかったはずです。

思い出して楽しくなるようなできごともあったはず。
幸せな気持ちになるようできごともあったはず。

その記憶を呼び起こし、その思い出たちを大切にしていけば、楽しい思い出の数は変わらなくとも、比重は増していくはずです。

そう、それがプラス思考です。

そうすれば、いつかきっと、ポジティブになって、明るく肯定的な考え方、積極的な前向きな行動がとれるはずです。

そして、それがまた、忘れたくない思い出たちに、つながっていくものなのです。

   人は皆 つかの間の幸せを信じて
   貴方と生きた 青春の日よ
   愛にすべてをかけた日々

青春音楽館の設立は、1999年(平成11年)6月末の村下孝蔵さんの訃報がきっかけでした。

早すぎる旅立ちでした。

熱心なファンではなかったものの青春時代のおりふしに、よく聴いていた村下さんの「初恋」の歌詞とメロディラインが、その訃報で、なにかむしょうに懐かしく脳裏に浮かんできました。

しかし、当時の音楽系サイトの状況では、歌詞の全文も見つからず、MIDIもぼくの感性とは異なるものばかり、気に入るものがありませんでした。

よし、そうならば、自分で、自分の納得のいく、歌詞全文とメロディラインが流れるサイトを作ろう。
そして自分のさまざまな想いを書き綴っていこう。

幾たび季節を見送ろうとも、忘れたくない思い出とするならば、忘れられないようなものを作ってみよう。

青春時代の曲たちと、いつでも出会えるサイト。

そう、それが青春音楽館の原点でした。

この胸の中 かけぬけて行く
思い出たちが 優しすぎます
放課後の校庭を走る君がいた
遠くで僕はいつでも 君を探してた

かけぬけて行った優しい思い出たち、思い出たちという名の君を探しに、青春音楽館のセカンドステージをまた走ろうと思います。

それが、マスター(館長)の「青春U」

どこまで走れるか、それは分かりません。
歩くより遅い走りかもしれません。(笑)

しかし、その思い出たちが手を振ってくれる限り…。
そして、その思い出たちが、ここに来るみんなを優しく包み込んでくれる限り…。

もちろん、ぼちぼちとな…ですけど。(笑)



この曲は、松山千春さんの5曲目のシングルで大ヒットした「季節の中で」のB面に収録されています。

高田みづえさんが、カバーしたことを覚えている人もいるかもしれませんね。

「青春U」となっているのは、このひとつ前のシングルに、「青春」というのがあるからです。
えっ、そんな歌があったっけって。?

♪青春の〜まん中で〜君を愛して〜♪
♪戻らない〜若い日を〜君と共に〜生きる〜〜♪

あっ、そこの方、思い出したからといって、近所迷惑の「思い出し歌い」しなくていいですよ。(笑)

「青春U」 もっと分かりやすくいえば、第二の青春でもいいですよね。
でも、この言い方、なんか加齢臭っぽくない?(笑)

それでは、青春音楽館 SECOND STAGE TAKEOFF!!

(初稿2007.5 未改訂)


青春 II

作詞/作曲 松山千春

この胸の中 かけぬけて行く
思い出たちが 優しすぎます
背中を向けた 貴方をつつむ
淡い日ざしが まぶしすぎます

人は皆 つかの間の幸せを信じて
貴方と生きた 青春の日よ
愛にすべてをかけた日々

涙がほほを ひとすじつたう
これほど貴方を 愛したのですね
幾たび季節を 見送ろうとも
忘れたくない思い出がある

人は皆 つかの間の幸せを信じて
貴方と生きた 青春の日よ
愛にすべてをかけた日々

人は皆 つかの間の幸せを信じて
貴方と生きた 青春の日よ
愛にすべてをかけた日々

1978年(昭和53年)
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