青春音楽館トップページへ

「たどり着いたらいつも雨ふり」―吉田拓郎

   疲れ果てて いることは
   誰にもかくせは しないだろう

厚生労働省の調査によると、国民のうち、約六割の人が疲れやだるさを感じており、また、半年以上も疲れが続いている「慢性疲労」の状態にある人は、3人に1人を超えているという。

まさしく、現代はお疲れの時代…、この青春音楽館の音楽に癒しを求めにくる人が多いのも頷けます。(笑)

   ところがオイラは 何のために
   こんなに疲れて しまったのか

でも、ほんまに、いったい、なにに疲れているのでしょうか。
もちろん、構造改革の遅れから、日本経済が疲弊して、国家財政も家計も疲れているのは実感しますが…(笑)

ところで、現代社会は、ストレス社会と呼ばれています。
一般的に、ストレスは、家庭や学校、職場や社会の様々な場面において、過度の緊張を強いられたり、欲求の未充足な状態が継続するような、精神的・肉体的に負担となる刺激や状況をいいます。
このようなストレスが疲労を招いているとも言われてます。

カナダの病理医学者のハンス・セリエが1936年に発表したストレス理論(学説)によると、ストレスとは、ストレッサー (ストレスの原因となる刺激) に対する生体機能の適応異常であり、脳下垂体前葉・副腎からのホルモン分泌が起こって、心身に病変を発生させるものとしています。
…と、理屈はわかったとはいえ…、

   それでもやっぱり 考えてしまう
   アー このけだるさは 何だ

…と、やはり、どうしようもないものですね。(笑)

ところで、多忙な家事、育児や、長時間の残業が続いたりすると、過労状態から、慢性的に疲労した状態になることがあります。
金属疲労ならぬ、勤続疲労かも。(笑)

明確に、疲労の原因が分かっていたり、ストレッサーが判明している場合には、十分な休息休養をとったり、そのストレッサーを除去するなり、対処法を変えてみるといったことで、改善が期待できることもあります。

   いつかはどこかへ 落ちつこうと
   心の置場を 捜すだけ
   たどりついたら いつも雨ふり
   そんなことの くり返し

しかし、最近は、これといった原因が分からないのに、ある日、突然、疲労感に襲われ、日常生活にまで支障を来すようになるような症状に悩まされている人が増えています。
これは、過労などに由来する慢性疲労と区別して、「慢性疲労症候群」と呼ばれています。

疲労感が異常に強くなり、いくら体を休めても、激しい疲れは軽減せず、微熱や筋肉痛、関節痛、頭痛などを伴い、思考力の低下や、気分がふさぎ、情緒不安や不眠症などの症状が見られます。
こうした症状が長期間にわたり、各種の検査でも、疲労の原因である病気がつかめないが、慢性疲労症候群の特徴です。

   いつものことでは あるけれど
   アー ここもやっぱり どしゃぶりさ

慢性疲労症候群の原因は、未解明なところも多いのですが、現在のところ、免疫力の低下によるものとする説が有力です。
つまり、体内のウイルスなどに対してつくられる免疫物質が、正常な細胞にも影響を与えるために、疲労感などを生じさせるというものです。

したがって、免疫力の低下をもたらす風邪などの病因を排除しつつ、漢方薬とビタミン剤による治療が有効とされています。
もちろん、慢性疲労症候群の発症を予防するためには、身体的、精神的ストレスをためないようにすることも大事です。

しかし、単なる疲れすぎの慢性疲労とは異なるため、休暇や休息、気分転換や精神修養、各種の医療類似健康施術、ビタミンや各種のサプリメント補給などだけでは治癒は困難ですから、きちんと医療機関での受診と治療が必要です。

   心の中に 傘をさして
   はだしで歩いてる 自分が見える

いずれにしろ、雨が降ったら、傘をさすもの…。
意固地になって、どしゃぶりの中を、どんなに格好つけて、歩いたって、風邪をひくのがオチです。(笑)
素直になって、雨が降ったら、傘をさし、雨がどしゃぶりになったら、ちょっと、軒下を借りて、雨宿りするのもいいかもしれません。
心の中の雨宿り…。

   今日は何故か おだやかで
   知らん顔してる 自分が見える

この歌は、作詞・作曲者である吉田拓郎さんも歌っていますので、吉田拓郎さんとしましたが、ちまたで大ヒットさせたのは、ザ・モップスというグループのカバーです。
なぜか、題名の表記は、モップスは「たどりついたらいつも雨ふり」と、「着いたら」が「ついたら」になっています。(笑)

モップスというグループは、GS(グループ・サウンズ)ブームの末期に出てきたロック系バンドで、現在もタレントして活躍している鈴木ヒロミツさんがいたグループで、当時は、RCサクセションやアンドレ・カンドレ(井上陽水)が前座をつとめていました。

追記
ザ・モップスの鈴木ヒロミツ(本名弘満)さん
2007年3月14日肝細胞がんのため死去。
享年60歳。
ご冥福を祈ります。

(初稿2002.6 2007.3)


たどり着いたらいつも雨ふり

作詞/作曲 吉田拓郎

疲れ果てて いることは
誰にもかくせは しないだろう
ところがオイラは 何のために
こんなに疲れて しまったのか
今日という日が そんなにも
大きな一日とは 思わないが
それでもやっぱり 考えてしまう
アー このけだるさは 何だ

いつかはどこかへ 落ちつこうと
心の置場を 捜すだけ
たどりついたら いつも雨ふり
そんなことの くり返し
やっとこれで オイラの旅も
終ったのかと 思ったら
いつものことでは あるけれど
アー ここもやっぱり どしゃぶりさ

心の中に 傘をさして
はだしで歩いてる 自分が見える
人の言葉が 右の耳から
左の耳へと 通りすぎる
それほどオイラの 頭の中は
カラッポに なっちまってる
今日は何故か おだやかで
知らん顔してる 自分が見える

1972年(昭和47年)
「青春音楽館」トップページへ