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「花嫁」―はしだのりひことクライマックス

この歌が流行った1970年(昭和45年)当時の女性が、結婚する平均年齢は、24歳でした。
すなわち、結婚適齢期というもので、これを過ぎると、25日には半額になるクリスマスケーキに例えられたりもしました。(笑)
これは失礼ですよね、クリスマスケーキに。(笑)

それから四半世紀(25年)を経た1995年(平成7年)、女性の平均結婚年齢は、27歳になっています。
同様に、男性は、27歳から30歳にまで上昇しています。

いわゆる、晩婚化現象といわれるものなんですが、平均寿命の伸びによるライフステージの変化や、高学歴化、女性の社会参加、あるいは価値観の多様化などにより、ある程度、結婚する平均年齢が伸びるのは、やむを得ないところがあります。

かっても、独身主義という言葉がありましたが、しかし、最近は、男女を問わず、結婚しないという人が増えています。
いわゆる未婚から非婚へというトレンドです。
50歳時の未婚率である生涯未婚率で比べて見ると、1970年当時、1.7%だったものが、1995年には、9.1%に上昇しています。
現在の若年層の意識をみる限りさらに高まる可能性があります。

従来の婚姻形態にとらわれない、未婚、非婚という選択肢を個人が取るのは自由なんですが、それが、婚姻にともなう制約や責任を安易に逃れ、あるいは転嫁するものであっては、未成熟子を含む夫婦という単位で成り立つ家族を基礎にした、これまでの社会が成り立たなくなるおそれがあります。

いずれにしろ、「花嫁」という初々しく可憐でいて、どことなく凛々しくて厳粛な言葉を、いつまでも残したいものです。

   花嫁は 夜汽車に乗って とついでゆくの

夜汽車に乗ってとつぐ花嫁…なんて、いくら1971年(昭和46年)の頃の歌であっても、多少、時代がかってるような気がしますが、高度経済成長のまっただ中、この歌も非常に明るいトーンです。

   命かけて燃えた 恋が結ばれる
   帰れない 何があっても
   心に誓うの

命をかけてまで燃えるような恋をして、その恋の終着点、最終駅として結婚となれば、確かに、晴れ晴れとすることでしょう。
そして、また、その決意のほど…単純明快な時代でした。
離婚率も上昇の一途をたどる昨今、いまは昔なりけりです。(笑)

   小さなカバンにつめた 花嫁衣装は
   ふるさとの丘に咲いてた
   野菊の花束

花嫁衣裳が、野菊の花束というのも質素なんですが、それでも、やはり華やいだ雰囲気があります。
最近は、質素な結婚式も増えてますが、どうせ、何年持つかわかりゃ〜しないから、という意味合いもあるのかもしれません。(笑)

さて、はしだのりひことクライマックス。
はしだのりひこさんは、言うまでもなく、ザ・フォーク・クルセダースの一員で、グループ解散後は、杉田二郎さんらとともに、はしだのりひことシューベルツを組み、「風」のヒット曲を生み出します。
そして、メンバーの事故死をきっかけにシューベルツを解散。

シューベルツの弟バンドといわれたマヨネーズの坂庭省悟さんに、藤沢ミエさん、中嶋陽二さんを加えて、クライマックスを結成。
坂庭省悟さん(のち高石友也とナターシャセブンのメンバーにもなった)との共同作曲で、この「花嫁」を世に出します。

お友達の結婚式で歌われた方…あるいは、遠足のバスの中で合唱した想い出のある方も多いかな。
想い出の違いで、年がばれちゃうかも。(笑)
ぼくは、かろうじて、遠足組みです(^^ゞ

(初稿2001.2 未改訂)



花嫁

作詞 北山 修
作曲 端田宣彦・坂庭省悟

花嫁は 夜汽車に乗って とついでゆくの
あの人の 写真を胸に
海辺の街へ
命かけて燃えた 恋が結ばれる
帰れない 何があっても
心に誓うの

小さなカバンにつめた 花嫁衣装は
ふるさとの丘に咲いてた
野菊の花束
命かけて燃えた 恋が結ばれる
何もかも 捨てた花嫁
夜汽車に乗って
夜汽車に乗って
1970年(昭和45年)
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