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1975年札幌で開かれた北海道フォーク音楽祭に出場した松山千春は道内決勝まで勝ち進む、が残念ながらそこで落選する。しかし、審査員として会場にいたSTVラジオディレクター竹田健二氏に目をつけられ翌76年「千春のひとりうた」というラジオの中の15分コーナーでデビューする事となった。このアルバムはそんな松山千春の記念すべきデビューアルバムであると同時に松山千春が伝えたいメッセージ、人生に対する意気込みを訴え始めた記念すべき作品です。デビュー曲である「旅立ち」は千春が高校卒業のとき友との別れを惜しんで作った作品であり彼のフォークシンガーとしての感性はこの時既に完成されていたといえます。 「旅立ち」以外にも自分の人生への意気込みを歌った「この道より道廻り道」、後世に残る名曲「大空と大地の中で」、何もかもがうまくいかずその想いをかざぐるまに託して歌った「かざぐるま」、高校時代ヒッチハイクでオホーツク海に行った時の思い出を綴った「オホーツクの海」、恋愛体験の中で結婚問題にまで発展した女性との事を歌った「銀の雨」など数々の名曲揃いで代表作のひとつでありデビュー前の10代の松山千春を知る事が出来る貴重なアルバムです。
この後松山千春は77年8月8日「札幌厚生年金会館」を皮切りにデビューライブを行います。しかし順風満帆とはいかず8月27日函館公演の日、前日まで元気だった竹田健二氏が36歳の若さで急逝し千春は意識もうろうの中函館へ向う。ライブの中でも「旅立ち」を歌うものの歌にならずファンのみんなと号泣、それ以来松山千春の歌には必ず竹田さんへの思いが込められるようになりました。コンサートの時ステージに飾られる赤い花には竹田さんへの敬意が込められています。同年11月にリリースされる3rdシングル「時のいたずら/白い花」は竹田さんへの別れを歌った作品です。
(初稿2003.3 未改訂) |